もうり農園

2012年11月の野菜便り



【2012.11.3】

ずいぶん寒くなってきました。この辺りは最低気温が5度近くまで下がるように
なると、霜が降りることがあります。もうり農園の畑のある所は比較的高台な
のでまだ大丈夫ですが、私の師匠の畑は(佐倉市内ですが低い場所にあ
り)冷気がたまりやすくて、そろそろ初霜が降りる頃だと思います。霜が降りる
とさつまいもや生姜など収穫を急がなくてはいけないのでアタフタしています
左の写真は里芋です。品種は「土垂(どだれ)」。これも霜が降りはじめる
頃に収穫を迎えます。関東では一般的によく栽培されている品種で、秋口
にこの辺りで出回っている里芋のほとんどはこの土垂です。名前の由来は収
穫のころになると写真のように葉っぱがくたっとして「土」に「垂」れてくることか
ら来ています。我が家では煮物のほかにも、さっと茹でた後にフライパンで素
焼きにして塩とオリーブオイルで食べたり、ポタージュスープにしたり。すりおろ
して、お好み焼きに入れても美味しいです。まもなくお届けです。

【2012.11.17】

11月も半ばを過ぎるようになると畑にいることができる時間がどんどん短くなっていきます。夕方の4時半にもなると(この辺りでは有線放送でこの時刻に時報の音楽が流れます)もう薄暗くなって片付けを始めるといった感じです。これからの早朝は毎日のように畑に霜が降りて、野菜の収穫も前日の夕方とかその日の昼前あたりからしかできなくなり、作業の段取りが夏とはずいぶんと変わってきます。
左の写真は「きぬさや」の芽です。種をまいてから2週間近くたちました。小松菜やキャベツといった葉物の芽と違って小さいうちからしっかりしていて、地面から「にょきッ」とした感じで立ち上がっています。こうして何粒も播くことで体を寄せ合うようにして越冬させます。「鷹の巣播き」というそうです。確かに見方によっては鷹のヒナが巣から首を出して母鳥の帰りを待っているようにも見えますね。

【2012.11.24】

季節がどんどん冬に向かっています。去年は佐倉で迎えた初めての冬でした。我が家はリフォームしたとはいえ古民家ですのでマンションに比べると寒さが尋常でなく、どんどん減っていく灯油の量にびっくりしたのを覚えています。「こんなに寒かった冬は初めてだ」なんて話も近所の人から聞きましたが今年も予報だと去年に負けず劣らず寒いようですね、、、。
今週は畑に大きな穴を掘りました。里芋の貯蔵に使います。里芋は寒さに弱いので、畑から掘り上げた後にこうやって穴の中に積んでその上にワラやビニールをかぶせて保温します。せっかく掘り上げたものをまた土の中に戻すのも不思議な感じですがこれも昔からの知恵のひとつなんですね。こうして貯蔵した里芋を日中の暖かい時に取り出して少しずつ出荷したり、来年春まで保存して翌シーズンの種芋に使ったりするのです。

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